おふとんの理論 概論
何とかかんとかアドベントカレンダー3日目の記事です。
空いてたので埋めます。
ちなみにこちらは羽毛のおふとんと一体化し次なる人類となった女性のイラストです。
はじめに
今年は、 @shikugawa によって「Ohuton哲学の数学的諸原理」(略称:オフトンキピア)が出版されてから丁度300年の年です。
「Ohuton哲学の数学的諸原理」は、おふとんに関する現象について述べられた著作であり、Ofuton mechanics の集大成とも呼べる本です。Ofuton学者なら誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。
ちなみに、こちらが Ofuton Mechanics に関する一番最初の文献と言われています。
(流派に寄ってはOfutonをOhutonと書く場合があります。どちらも同じ意味ですので、混乱しないようにご注意ください。なお、上記のオフトンキピアについては、出版時のタイトルを尊重して Ohutonと表記しました)
近年では、Ofuton mechanics ではうまく説明ができなかった特殊な場合の現象についての研究も進み、Quantum Ofuton mechanics などの理論が考え出されました。これらは単に現象を理論的に説明しただけなく、「半眠体」などの現代社会には不可欠な技術を生み出し、社会の進歩へと大きく貢献しました。
こういったOfutonに関する理論の最先端が Ofuton field theory です。今回は Ofuton mechanicsの大成から30
0周年を記念しまして、このOfuton field theoryを含めたOfutonの理論について、式を使わずに簡単にご紹介したいと思います。
Ofutonの理論の概要
Ofuton mechanics
Ofuton mechanics によればおふとんからの距離の二乗に比例した帰りたみポテンシャルが与えられることとなります。調和振動子の計算を当てはめることができるため、理解のためにはよく一次元のバネ振動のモデルが用いられます。つまり、自宅から離れれば離れるほど、比例して帰りたくなる、ということになります。
魂にOfuton Chargeを宿している誇り高き戦士の場合、高い睡眠力の代償として、実空間にOfutonの影響を与える媒体としての「おうちのおふとん」から離れることが難しくなります(Ofutonと「おうちのおふとん」の違いが明確な場合、日本語では「おふとん」とだけ書くのが一般的ですので、以降は「おうちのおふとん」を指して「おふとん」と書くこととします)。これは「Ofuton場」との相互作用によるものであり、以下で簡単な説明はしますが、より詳しくはOfuton場の理論の名著、「An Introduction To Ofuton Field Theory」をご参照ください。An Introduction To Ofuton Field Theory は近年のおふとん場の理論における教科書のスタンダードとなっています。内容は難しいですが、Ofutonの道に進むなら一度は読んでおきたい参考書です。
もともと、Ofutonによる力は全てのOfuton Chargeを持つ概念(つまり、すべての存在しうる概念、とほぼ同じ意味)に、遠隔的に働くと考えられており、一体何がその力を媒介しているかと言ったことは考えられていませんでした。それはOfutonそのものが偉大であったことが原因で、この思い込みはOfuton学者の間に長らく残り続けました。さもありなんといったところでしょう。今ですらOfutonの本質的な部分はよくわかっていないのですから、「よくわからないが偉大なのだからそういうものなのだ」という風に片付けてしまうのは、当時の人々にとってはある意味で合理的でした。
Ofutonにより与えられる帰りたみが増えると、人は目が虚ろになって「帰りたい」という言葉を発するようになり、動作が緩慢になり、人生の善悪を悟り始め、やがて虚無へと至ります。この帰りたみは魂のOfuton Chargeの大きさに比例しますので、おふとんの民(魂に高いOfuton Chargeを有する誇り高き戦士のことをこう呼ぶことがあります。文脈や条件によってはHIKI NEETなどと呼ばれることもあります)はおふとんからなかなか離れられなくなるわけです。逆に言えば、おふとん内にいる限り、彼らは最高の睡眠力を発揮できます。
Ofutonの理論の応用
次にOfutonの理論を応用して、おふとんとの距離によって旅行・遠出のおおよその分類を与えてみたいと思います。
一口に旅行・遠出と言いましても、たくさんの種類があります。東京から群馬に行くのと、北海道に行くのとでは距離もコストも全然違いますし、ましてやブラジルに行くことなどは言わずもがなでしょう。
普通、旅行や遠出は「国内・海外」といった地域や、あるいは「温泉・聖地巡礼・仕事」といった目的に応じて区別されます。今回はOfuton的な方法によって、この分類を与えます。
以下の分類について、実はOfutonの議論の際に用いる学術的な名称がまた別にあるのですが、今回は一般の方向けということで、既存の言葉に置き変えてご説明します。
おふとん距離による心理的負荷を反映させた遠出の分類
5m未満
自宅
5m〜20km未満
国内旅行
20km〜100km未満
海外旅行
100km〜1,000km未満
宇宙旅行
1,000km〜10,000km未満
銀河旅行
10,000km〜20,000km未満
異世界旅行
20,000km〜
解脱
おふとん速度
ちなみに、おふとん内にいる状態からスタートして自宅を脱出するのに必要な魂の勢いのことを「第一おふとん速度」と言います。同様に、おふとん内から国内旅行を通って海外旅行に行くのに必要な勢いを「第二おふとん速度」と言い、以下同様に第三、第四……と続いていきます。これは理論から具体的な値が求められていますが、その説明のためには「魂の勢い」という新しい概念について解説しなければいけませんので、今回は省略します。
まとめ
さて、Ofutonについてなんとなくでも理解していただけたでしょうか?Ofutonはまだわかっていないことも多く、今回説明した内容も一説に過ぎません。他にもOfutonをうまく説明した理論はありますし、それらの理論はOfuton学者によって今も更新され続けています。
現在、世界中の科学者が実験によってどの理論が正しいのか確かめています。特に有名な実験としては、SERN*1のLHC(Large Huton Collider)と名付けられた装置で行われている実験があります。この実験では複数のおふとんを加速し、お互いをぶつけることで大きなエネルギーを与え、飛び散る羽毛(実験によってはポリエステルや綿などのおふとんも用いられます)を観測することで何が起きたかを判断し、Ofutonに関する様々な理論の実験的証明や、新たな要素の発見を目指しています。
未だ進展中のOfutonの理論。次世代のOfutonを担うのは、あなたかもしれません。
謝辞
本記事執筆のために、言い換えのアイディアをくださったOfuton学者の皆様、ありがとうございました。
おふとんから20kmも離れたら海外旅行じゃん
— G2 (@G2U) 2016年12月8日
— ╰( º∀º )╯かめ╭( º∀º)╮ (@kameron_136) 2016年12月8日
@kameron_136 1000km離れたら銀河旅行!
— G2 (@G2U) 2016年12月8日
@G2U @kameron_136 10000km離れたら「異世界」(フォロー外すいません
— OTMV@引数無しのコンストラクタ (@O_T_MagellanV_) 2016年12月8日
注釈
この記事はフィクションであり、実在する人物・ 団体・物理法則とは一切関係ありません。
また、Ofutonの理論は、これに限りません。みなさんも空想の赴くままに、自由な理論を構築してみてください。
*1:実在しない団体です